Eureka! & PiNS!

From Temmabashi, Osaka, Japan with Love.
目と鼻の先
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    残暑厳しいとある日、電車の車内での出来事でした。

    私の隣には品の良い老夫婦が座り、向こうの座席には小さな子供連れのお母さんが座っていて、

    子供は行儀良く靴をちょこんと揃えて脱ぎ、大きな窓から外の景色を眺めていました。


    クーラーが効いているとはいえ、まだまだ日差しも強く、うっすらと汗が滲む、そんな車内。

    向こうの座席の子供は窓から何かを見つける度、

    「お母さん、アレは何々!」「何々が見えるよ!」など、大きな窓から眺める景色を楽しんでいるようでした。


    とはいえ、少しばかり暑い車内、

    そんな呑気な子供の声も不快に感じる雰囲気が、徐々に車内に漂い始めていました。


    そんな時、電車は駅に到着しました。

    その駅は、他の鉄道会社の駅が近くにあり、子供もそれを見つけたようでした。


    「あ、駅と駅が、目と鼻の先だ!」

    今まで他愛もない事をしゃべっていた子供が、そんな言葉を急に口に出したものだから、

    車内の乗客は皆、軽く笑みを浮かべてしまいました。

    私の隣に座っていた老夫婦も

    「本当に目と鼻の先ねぇ」と、互いにうなづき合っていました。


    夏の暑さでジメッとした車内が、言葉一つでとても心地よい空間に変化する。

    言葉はその場の温度まで一瞬で変えられる。そんな事を感じた出来事でした。



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    夜のランチ
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      夜遅く、用事があって実家に立ち寄った際、近くの中華料理屋さんの立て看板の文字に目を奪われました。

      「夜のランチ」

      (なんだろう、この違和感は?)一瞬考えこんでしまいましたが、すぐにその理由が「夜」と「ランチ」の関係性にあることに気が付きました。


      (夜なのにランチ?)

      ランチ(lunch)という言葉は英語で昼食や軽い軽食などの意味で、日本全国お昼になると、飲食店には趣向を凝らした様々なランチが並びます。

      でもそれはお昼の間だけの話であって、夜に「ディナー」ではなく「ランチ」という言葉を使うというだけ面白みが増しますね。


      あなたは「ランチ」という言葉を見たり聞いたりして、何を思い浮かべますか?

      私の場合、一つの大きなプレートに刻みキャベツやミニサラダが奥の方に小さな山のように存在し、

      その山のそばにポツンポツンと副菜のおかずが少しずつ何品か点在し、中央に揚げ物や炒めたお肉などメインのおかずが堂々たる風格で存在する。

      そんな想像が膨らみます。あぁ、考えるだけでお腹が空いてきます!


      一つの言葉が正しい意味を超えて、新たな意味を持つようになるのは良くある話で、

      それを間違った使い方と言い切ることもできますし、あえて間違った使い方をして人の目を引く斬新な使い方と言うこともできます。

      今回の中華料理屋さんの場合はどちらか分かりませんが、

      私は「夜のランチ」という言葉を見た時、違和感の後に、あの「ランチ」が夜でも食べられるというワクワクする気持ちになりました。

      これがもし「ディナー」という言葉だったら、そんな風には思わなかったでしょうし、その中華料理屋さんが目に入らなかったかもしれません。

      あらためて言葉の持つ面白さに気付いた夜でした。
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      素敵
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        「素敵」という言葉を意識して使うようにしています。

        「おしゃれですね」や「かわいいですね」など物事の感想を表現する言葉はたくさんありますが、

        「素敵ですね」という言葉の中に他の言葉にはない、何かしらきらきらと、

        胸をときめかせる様な表現が見え隠れしているように感じるのは私だけでしょうか?


        数年前のことです。

        街を歩いていると、私の前を歩いていたおば様たちのグループが横断歩道を渡ろうとした際、ちょうど青信号が点滅し始めました。

        その時、その中の一人の方がおっしゃった一言が今でも忘れられません。

        「急ぎましょう、信号がウインクしているわ」

        その言葉を聞いた他の方たちも「あらホント。急ぎましょう」など口々に言って、そのおば様たちのグループは足早に横断歩道を渡っていきました。


        この出来事を「面白い」「可笑しい」など、他の表現でも言い表すことも出来ますが、

        信号の点滅をウインクに言い換えるなんて、言葉のユーモアやその方の性格が表れているような気がして、

        なんだか素敵な出来事に出会えたと感じています。

        私もそんな、ユーモアを含んだ言葉を言えるような、素敵な年齢の重ね方をしていきたいと思います。
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